会長挨拶

                    太田敬介

                     公益社団法人日本PTA全国協議会 会長 太田敬介

 令和7年度、公益社団法人日本PTA全国協議会会長を拝命しました太田敬介(おおたけいすけ)と申します。

 PTAは戦後、当時の文部省から全国の都道府県知事宛に出された「父母と先生の会-教育の民主化のために-」というPTA結成の手引書により、全国各地で一斉に設置が進み、わずか1年という期間でその設置率は全国の小・中学校の7割近くに達しました。情報伝達手段は現代とは比べようもなかったあの時代において、なぜ、PTAはこうもあっという間に全国各地で立ち上がっていったのでしょう。そこには、平和な日本を求め、民主的な教育を保護者と教職員が力を合わせ、自分たちの手で、愛する子供たちの幸せを願い、守り育てていこうという主体的な意思、希望に溢れ、情熱的で揺るがない思いを感じます。

 以来PTAは、歴史と実績を積み上げ、日本教育の民主化に大きな貢献を果たしてきました。これまで培った先人たちの努力が、今日の様々な各教育制度・施策につながっていることは決して忘れてはいけません。その一方で、社会の変化の速度はますます急激になり、加えて、物事の不確実性が高く、将来の予想が困難な時代だと言われています。そうした社会の中で必要とされるPTAであるために、私たちは問いを立て続け、変化を遂げていくことが求められています。

 今年の全国大会は8月に石川で開催されます。災害時におけるPTAの役割について、地域社会や学校と連携しながら、復興を支えてきたことについて、多くの示唆を与えていただく貴重な機会となることでしょう。このようにPTAは、私たちが困難な状況にある時、支え合いのネットワークと実行力を活かし、力をあわせ、乗り越えて参りました。そして、これからもそれらの役割を力強く果たしていくためにも、持続可能なPTAの在り方を摸索していかなければなりません。

 日本PTAはこれからも社会教育関係団体として、全国のPTAの仲間とつながりながら、家庭・学校・地域との連携を深め、もって、社会の発展に寄与するため邁進して参ります。皆様からのご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

 

綱 領

本会は、教育を本旨とし、特定の政党や宗教に偏ることなく、小学校及び中学校におけるPTA活動を通して、わが国における社会教育及び家庭教育の充実に努めるとともに、家庭、学校、地域の連携を深め、子供たちの健全育成と福祉の増進を図り、もって社会の発展に寄与する。

事業概要

1 教育を本旨とする民主的団体として、目的を同じくする他の団体及び機関の活動に協力することを基本方針とし、次の事業を行う。

  1. 社会教育、家庭教育及びPTA活動の資質向上に資する研究大会、講演会、研修会等の開催及び調査研究
  2. 青少年の健全育成及び福祉増進に資する情報資料の収集及び提供、広報活動
  3. 青少年の国内交流及び国際交流
  4. 機関紙並びに社会教育、家庭教育及びPTA活動に関する図書・資料の刊行
  5. この法人の目的に沿い顕著な業績を上げたPTAその他の団体及び個人の顕彰
  6. 教育関係の支援を必要とする子供たちのための助成
  7. その他この法人の目的を達成するために必要な事業

2 前項の事業は、日本全国において行う。

所在地

設立 昭和21年10月
事務局 〒107-0052 東京都港区赤坂7丁目5-38